こちらはリヴァプールで買ったポストカード。1930年代の街並みです。
NHKの「世界遺産」を見ました。土曜日に放送があるよ~と教えてくれた
「Cream Tea」のSetsukoさん。ありがとう。でも、この時間は私の一番大好きな韓国ドラマが・・・!ってことで、水曜日の再放送を録画して見ました。
今回の特集は「リヴァプール特集」ってことで、すっかりビートルズゆかりの地を巡る内容だろうと思っていたら、「奴隷貿易とアイルランド移民」に関するかなりハードな内容のものでした。ビートルズ関連の場所もちょこっとはありましたけど。
リヴァプールが港町として栄えていたってことは知っていましたが、世界最大の奴隷貿易の港だったとは、この番組を見るまで全く知りませんでした。
アフリカから奴隷を買い付けて、西インド諸島などの新大陸に売り飛ばし・・・大富豪となった商人ジェイムズ・ペニーによって名付けられたのが、ビートルズの歌で有名な「ペニー・レイン」という通りの名前なんですって。リヴァプールにはあちこちに奴隷商人にちなんだ通りの名前があるのだとか。
「Penny Lane - The Beatles」
ジョンが好きだったというフィルハーモニック・パブはヴィクトリア時代の建物がそのまま残っていて、男性トイレの仕切りには大理石が使われています。
リヴァプールには、荘厳な建物がたくさんありますが、これは奴隷貿易による富によって建てられたものだということがわかりました。
奴隷をどのようにアフリカから連れてきたのか・・というと、アフリカ国内に新しい銃などの武器を渡し、わざと部族内抗争をおこさせ、難民をつくり、その難民に口や頭に金属の器具をつけ、精神状態をおかしくさせ、船でアフリカからリヴァプールに連れていき、そこから新大陸へ売り飛ばしていたのだそうです。奴隷一人の値段は、市民の平均年収と同じだっというから、お金持ちになった奴隷商人はかなりの数だったのでしょう。船には多数の難民が乗せられ、衛生面も悪く、途中で病気になったものは感染を防ぐため、生きたまま海に投げこまれたりしたのだそうです。しかも、まだ小さな子供まで重たい鎖を足や首につながせ、逃げないようにしていたのです。
リヴァプールには多くのアフリカ系の人が住んでいますけど、今でも人種差別に苦しんでいる人が沢山いるのだそうです。黒人というだけで、公務員にはなれなかった男性の話もありました。ちょっと前にも、黒人というだけで、少年が白人少年たちに斧で頭を割られるという事件もあったのだそうです。
リヴァプールには、「国際奴隷博物館」があるそうです。当時のことを世界に知られたくない気持ちもあるのでしょうけど、こうやって、過去の過ちを見つめ直して、後生に引き継ぐことは有意義な事だと思います。
また一方では、19世紀のアイルランド大飢饉により、アイルランドからリヴァプールに逃れてきたアイルランド系の人々がリヴァプールの街をささえていました。ビートルズのジョン、ポール、ジョージはアイルランド系なのだそうです。当時、チフスがはやり、多くの人が亡くなったそうですが、お金持ちの人は、墓碑に名前が書かれていましたが、多くの貧しいアイルランド人たちは、地下のお墓のレンガの奥に名前もなく、骨が詰め込まれているのだそうです。
リヴァプールは、奴隷貿易やアイルランド移民のおかげで、繁栄した美しい街並を保ち、世界遺産に指定されました。なんだか複雑な気持ちになりますね。。
リヴァプール在住の歴史ガイド人黒人エリックさんの最後の言葉が心にずしっときました。
「私があなたを傷つけたら血が出るでしょう。その逆も同じなのです。お互いが価値ある存在なのです」。
世の中から差別がなくなるのは、いつのことなのでしょう。